アメリカ赴任や留学後、アメリカ銀行口座を残してきたけど日本から解約できるのかな?
今回はこんな不安にお答えします!
アメリカ帰国後すぐはクレジットカードの支払いが残っていたり、確定申告の手続きが残っている場合があるので、アメリカの銀行口座をしばらくは残しておいた方が便利です。
しかしアメリカの銀行口座は放置しておくと口座凍結や没収と言うような大変なことにもなりかねません。
基本的には、必要なくなれば解約するのがいいでしょう。
今回は日本からでも簡単にアメリカの銀行口座を解約する方法を紹介しますので、ぜひ最後まで読んで行ってください!
私も帰国後に、日本からアメリカの銀行口座(Discover bank)を一つ解約しました。
銀行によっては店舗を訪問して解約しなくてはいけない可能性もあるので、帰国前には念のためオンラインで解約できるか確認しておきましょう。
アメリカ銀行口座を解約したほうが良い理由
まずは、アメリカ銀行口座を解約した方がいい理由を以下に示します。
- 口座凍結と没収のリスク
- 維持手数料がかかる場合がある
- 投資の機会損失となる
口座凍結と没収のリスク
アメリカの銀行は多くの場合、1年以上口座を放置しておくとinactiveになり、2年以上放置で口座凍結(休眠口座)となってしまいます。
また、警告文が来ても確認せずにそのまま放置し続けると州に没収されることになります。
こうなってしまうと簡単には取り戻せませんし、手続きも面倒です。
もし放置して没収されてしまった!という場合の対処法はこちらの記事をご覧ください。
維持手数料がかかる場合がある
アメリカの銀行は一定の条件を満たしていないと口座管理手数料を取られてしまいます。
例えばChase銀行の一番PopularなChase Total checking口座では下記のいずれかの条件を満たしていないと月額12$の維持手数料がかかります。
- 当口座の残高が1,500$以上あること
- 500$以上の給料等の電子振込みがあること
- 他の口座と合わせて5,000$以上の残高があること
投資の機会損失となる
アメリカの普通口座にお金を置いておいくと、利息が得られないうえに物価は上昇していくので、現金の価値が相対的に下がっていくことになります。
アメリカの物価上昇率は年数%程度なので、アメリカ人はほとんど貯金せず投資に回しています。
アメリカで利息の高い口座(Discover bank)を持っておきたかったのですが、アメリカ国外居住者は口座を維持できないということでした。
余っているドルはできるだけ日本へ送金して投資運用すれば、インフレ対策になります。
最近は日本でもドル建てで外国株の投資信託やETFへ投資可能となっています。
住信SBI銀行経由SBI証券であれば、ドルのまま送金して運用することもできます。
下記記事で詳細も説明していますので、興味がある方はご参考ください。
アメリカ銀行口座日本からの解約方法
アメリカ銀行口座解約の大まかな流れとしては以下になります。
- 口座残高をゼロにする(資金を送金)
- ホームページまたはスマホアプリのSecure messageで口座を閉じたいというメッセージを送る
以上です!たったこれだけで簡単ですよね。
それでは詳しく見ていきます。
今回はChase銀行の画面で解説していきますが、基本的な流れはどこの銀行も同じです。
口座残高をゼロにする(資金の送金)
まずは口座残高をゼロにするために、解約しようとしている口座から別の口座へ残高を移動させる必要があります。
移動させる方法としては主に3つです。
- アメリカ同銀行の自分名義口座への送金
- アメリカ別銀行の自分名義口座へ送金
- 国際送金 (Wire&Global transfer)
アメリカ同銀行自分名義の口座への送金(Transfer money)
まずは自分名義の同銀行別口座に移動させる場合です。
銀行のオンラインのページを開きます。
①Pay&transferを選択
②Transfer moneyを選択
③Schedule transferを選択
④Choose accountで送金する口座を選んで送金します。
アメリカ別銀行の自分名義口座へ送金する場合
次に自分名義の別銀行の口座に移動させる場合です。
①Pay&transferでAdd external accountをクリック。
②銀行の一覧が出てきて、一覧の中に持っている銀行があればクリック。
なければAdd account manuallyをクリック。
③自分の銀行口座のRouting numberやAccount number等の情報を入れて設定し、そちらへ送金します。
国際送金 (Wire&Global transfer)
こちらは少しややこしいですが、アメリカ口座をすべて閉じる際にはドルを日本国内の銀行に送金するパターンになってくるでしょう。
外貨建てで受け取りたい場合は日本国内の銀行に外貨預金口座を事前に作っておく必要があります(私は住信SBIネット銀行で開きました)。
住信SBIネット銀行を選んだ理由は別記事「証券会社への米ドル移動方法【トータル手数料徹底比較】」にも書いていますがドルを証券会社に移動させたい場合に便利です。
以下の手順で説明していきます。
日本側の銀行のrecipient(受取人)を登録
①Pay&transferをクリック
②Wires&global transfersをクリック
③Add recipientをクリック
④電話での本人確認用の番号を選択します。
登録している電話番号にTextかVoiceで暗証番号がきます。
⑤Nextをクリック
日本の電話番号でもちゃんとかかってきました。
⑥電話でかかってきた8桁の番号(Activation code)を入力。
音声の場合は結構聞き取りづらく、1回しか音声が流れないので集中して聞きましょう。
⑦ Nextをクリック
⑧Bank countryは受け取り側の銀行の国を選びます。
Bank routing numberも受け取り側銀行の番号を入力します。
⑨Nextをクリックします。
⑩受取人の口座番号を入力
⑪Nextをクリック
⑫Recipient typeを選択(IndivisualかBusiness)
受け取る外貨種類も選択します。
⑬やっと受取人の基本情報を入力し完了です。
登録した日本の口座へ送金手続き
①Wire & global transferで上記登録したInternational recipientへsend moneyをクリック。
②Wire toでちゃんと送金先に間違いがないか確認。Wire fromで送金元の口座を選択。
また、送金金額・通貨種類を選択します。
ちなみにChase銀行ではWire transfer feeは1回40$かかります。(Chase銀行の場合、Max送付金額は25,000$/回です。)
③Payment purposeは入力必須です。一番近いものを選択しましょう。
④Nextをクリック
⑤Authorize wire in U.S. Dollars(USD)をクリックで完了です。
この後は日本の銀行側から手続き確認のメール等が届きます。承認することでやっと送金が承認されます。(入金まで数日~1週間程度かかります。)
アメリカ銀行口座解約手続き
上記手順のいずれかで残高をゼロに出来ればやっと口座解約手順に移れます。
①Main menuをクリック
②Secure messageをクリック
③New messageをクリック
④I have a question about one of my accountsを選択。
⑤Account inquiryを選択。どこでも同じですが解約という項目は用意されていないですよね。
⑥メッセージに解約したい旨を書いて送信します。
⑦Send messageをクリック
しばらくすると返信が来て解約してもらえます。
理由を聞かれた場合は「日本へ帰国したので、もう使わなくなった」等でいいでしょう。
アメリカ銀行口座を解約しない方が良い場合
アメリカで再度生活する予定がある場合はアメリカ銀行口座は残しておいた方がいいでしょう。
アメリカの銀行口座を外国人が開くのはやはりいろいろと書類も必要で大変です。
また初めてのアメリカ駐在で、赴任直後はドルがなくて困りました。
2015年当時は割と円安(125円/ドル、ただし2024年現在からするとかなり円高レベルですが。。)だったこともあり、日本の円をドルに換えるのは非常に躊躇しました。
2024年現在は150円後半まで来ているので余計に厳しくなっていますね。
特に自動車購入もあったのでローンを組む金額が増えてしまい、生活に余裕がなくなっていました。
もし再度駐在になる可能性があるという方は口座を維持しておいて、ある程度ドルも残っていれば再駐在になった場合も助かりますね。
まとめ
今回はアメリカの銀行口座を日本から解約する手順を解説しました。
大まかな手順としては以下の2ステップなので簡単に解約できますね。
- 口座残高をゼロにする(資金移動させる)
- オンラインのSecure messageで口座を閉じたいというメッセージを送る
アメリカ銀行口座を放置しておくと口座凍結や没収のリスクが怖いです。
アメリカの銀行口座を保有するメリットは特にないので必要なくなればすぐに解約するのが良いでしょう。
それでは今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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